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ある女性のクライエント(77歳)の方からうれしい報告があった。 自分の身体の治癒力が増して症状が治っていく時の、ひとつの典型的な経過なので、どうぞご一読ください。
人はこんなふうに治ってゆきます。特に☆印をつけたところですよ。
5月上旬にはじめて「すばる」に来られたとき、その女性の主訴は、
「階段を下りるとき、膝が抜けそうな感じになる。正座する時、膝が曲がらない」という訴えだった。
他にも気になっている症状を尋ねると
1、舌の感覚がヘンで、やけどしたみたいな感じ。「物を食べる時、えらい難儀します」
2、若い時、大きな音のする工場で働いていたので、右耳が難聴。「これはもう治らへんわ、お医者さんからそう言われたしーー」
身体の状態を診てみると、とても強い腎経異常なので、その歪みを治すことに集中して、第一回めは終った。
5日後の2回目の施術のとき、状態を聞くと
1、前回の治療の翌日、立ちくらみがして気分が悪くなったので、横になっていた。その翌日は楽になった。
2、頭痛や立ちくらみが若い時から、しゅっちゅう、あった。
腎経異常の状態は、やや改善していたが、まだまだOKとは言いがたい。
ただ1は、腰の状態が変化し始めたために、首や頭蓋骨の歪みが治り始めたからだろうと思われた。
☆このように、自分の身体の治癒力で症状が治っていく時には、家の修繕と同じようにある程度の破壊が起こり、その後、再建築(リバランスや新しい組織の形成)が行われていく。
☆治るということは、痛み ⇒ 痛みのない状態、と単純に直線的に変化するのではなく、アップダウンを繰り返しながら、次第に痛みが消えていくことが多い。
その後、4回目までは、5日ごとに治療していったが、4回目の時点で、膝の痛みはかなり軽減していた。また以前からよくあった「立ちくらみ、頭痛」も最近はないということだったが、この方は、腰痛や膝痛(ひざいた)を治すのが上手な所がある、と紹介者から聞いて来られたので、なんで頭痛が治ったのか不思議そうな表情だった。
「頭に触っていないのに、なんで頭痛が治るんです?」と聞かれたのが、僕的にはおかしかった。経絡治療とは、そういうものだと説明するのだが、どうも得心できないらしい。
その後は2週間ごとの施術にしたのだが、8回目で、膝の痛みはとれ、階段の上がり降りや正座ができるようになっていった。
そうして、難聴について、不思議、かつうれしそうに、こう言われた。
「不思議なんやけど、最近、耳がよく聞こえるようになってきた」、「へー、なんでわかったの?」、「テレビの音量が以前は、16くらいで聞いてたのに、今は8くらいでも聞こえるようになった。お医者さんから補聴器せい、言われるし、治らへん、言われるし、あきらめてたからほんまにうれしいわぁ」
☆ 経絡治療は、西洋医学とはアプローチが違うので、西洋医学で治りにくいものでも治ることはある。でも逆に、西洋医学のほうが治りやすいことも、もちろんありますよ。要は、その医術の得意なことは何か、ということです。
☆この方は77歳だが、人間の自己治癒力とはすごいものである。一度、そういう事実をみると、「加齢が、加齢が−−」というお題目がバカらしくなるし、年齢のせいで治らないと思っているひとは、医者に暗示をかけられているんじゃないかな、と思えてくる。もちろん、何でも治るわけではないが、少なくとも年齢のせいで、と自分で諦めるのはやめたほうが良い。
☆腎経の異常でよく起こる症状は、まず腰痛。歪みが下に行くと膝痛、足首の痛み、上に行くと肩、首、顎関節 の異常、偏頭痛となることが多い。また、腎経異常から難聴など、耳の異常もよく起こる。これは、腰痛を腰の 部分だけの異常とみないで、どこと関係しているかを研究してきた中医学の成果である。
この方の治療はこれで終了することにしたので、最初の訴えを読み返してみて、「○○さん、そういえば、舌のヘンな感じはどうなったの?」、「あっ、そういえば最近、そうならへんから忘れてたわ」
☆治る状態に入っていくと、確かによく忘れますね。痛みや違和感があるから覚えているんだけど、 それが薄れてくると、人間は本当に速やかに忘れてしまえるように作られているみたいです。
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